赤羽本部長らは、同原発1、2号機で使用済み核燃料を取り出す準備工程などの説明を受けながら実際に工事が進む原子炉建屋を視察した上で、原発から出る処理水を海洋放出するための環境整備状況を確認した。
東電の小早川智明社長は、処理水の海洋放出に関して、当面の間、基準を下回り、安全だと第三者が確認した後に放出するなど対策を徹底し、「風評被害が起こらないよう全力で取り組む」と説明した。
福島第1原発視察後、赤羽本部長は「当初、困難と考えられた使用済み核燃料の取り出しに向けた工程が進むなど、廃炉が着実に進んでいると認識した」と強調。一方、「廃炉完了に向けた今後の工程が前進できるよう公明党として全力で後押ししていく」と述べた。
一行はその後、浪江町で特定復興再生拠点区域(復興拠点)から外れている大堀地区で物産館「陶芸の杜おおぼり」を訪れ、吉田数博町長から帰還困難区域の住民に寄り添った対応を求める要望書を受け取った。
さらに一行は、福島県立医科大学(福島市)を訪問。がん治療で効果が期待される放射性薬剤を作り出す装置「サイクロトロン」の説明を受けた。竹之下誠一理事長は「今後も放射線科学、原子力災害医療の分野で復興に貢献したい」と説明した。