「与党協議会」再開へ準備
山口代表、劉建超・中連部長と会談
公明党の山口那津男代表は29日午後、来日している中国共産党中央対外連絡部(中連部)の劉建超部長と都内で会談し、日中両国の対話、交流促進に向けて力を合わせていくことで一致した。会談には、公明党側から石井啓一幹事長ら、中国側から呉江浩駐日大使らが同席した。
席上、山口代表は、劉氏の訪日を歓迎。「新型コロナの感染拡大で対話が進みにくい時期があったが、今回の訪日が日中間の対話交流を進める、かぶら矢として、これから第2の矢、第3の矢と続くことを強く期待している」と強調した。 劉氏は、昨年11月の公明党訪中以来の再会に対し「非常にうれしく思う。昨年の訪中は大成功で、新型コロナ後の中国共産党と日本の各政党との交流再開の契機となり、非常に重要な意義を持っている」と表明。さらに、「公明党の中日友好に対する信念が、中日関係にとって大きな財産だ」と述べた。 自民、公明両党と中国共産党の「与党交流協議会」について山口代表は、昨年の訪中時に中国共産党中央政治局常務委員の蔡奇氏と会談した際、再開していくことで一致したことに言及。中国側が次回第9回の同協議会のホスト国になることから、再開に向けた具体的な見通しを尋ねた。 劉氏は「与党交流協議会を重視している。第9回を準備したい。案ができたら意見を聞きたい」と応じた。 公明との年1回の相互交流を定例に
中国共産党と公明党の交流では「与党交流協議会とは別に、メカニズムとしてやっていきたい」と述べ、具体的に、年に1回の相互交流を提案。これに対し、山口代表は謝意を表明し、今後の交流促進について意欲を示した。 両国間のさまざまな懸案を巡って劉氏は、「交流、対話などを通して意見の食い違いをできるだけ縮小させていきたい」と語り、両国が知恵を絞って民間交流を促進する必要性を力説。また、「(日本の)若手の力が議会・政府、政党でも目覚ましい。新しい世代とも交流したい」と述べた。 山口代表は昨年11月の日中首脳会談や先日の日中韓首脳会談に触れ、「この流れを拡大することを期待している。対話によって信頼を醸成し、国民感情を豊かにしていくことが大事だ」と強調。「率直に一つ一つ丁寧に解決して乗り越えていく必要がある」と語った。