赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
与えられた時間は二十分間でございますが、思いを込めまして質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
まず、私は、本年一月十五日未明、長野県軽井沢で発生をしてしまいましたスキーツアーバスの転落事故について、ちょっと順番を変えまして、質問させていただきます。
この事故によりまして、乗員二名を含む十五名が死亡、また二十六名が重軽傷と、前途ある多くの青年が犠牲となる実に痛ましい大惨事となってしまいました。改めまして、御遺族の皆様に心より哀悼の誠をささげるとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
私は、今回の事故発生後、公明党の事故現地調査団の一員といたしまして事故現場を訪れ、そして、その足で軽井沢警察署らの関係者の皆さんと意見交換を行いました。そして、公明党として再発防止策を取りまとめまして、先日、石井国土交通大臣に申し入れをさせていただいたところでございます。
私は、今回、大きな夢と希望を抱きながらその夢を実現することなく亡くなられてしまった青年たちの無念さ、また、二十年以上にわたって手塩にかけて大事に育ててこられた最愛のお子様たちを人災ともいうべき今回の事故で突然失うことになってしまった御遺族の深い悲しみに、私自身が、やりようのない、心がふさがれる日々が続いておるところでございます。
先日、ある新聞報道で、お嬢様を亡くされた御両親様がこのようなコメントをされておりました。
一月十五日は、私たちにとっては命日となるが、報道や旅行業者の関係者の皆様においては、毎年、何らかの発信、行動をしていただければ、今回の犠牲者が皆さんの心の中に生き続け、安全に対する意識のたがが緩むことを防げる一助になるのではないか。
大変な悲しみの中で大変前向きな御発言だと、私は大変感銘をしたところでございます。
こうした大変な悲しみの中での御遺族の皆様の前向きな御発言を、私たち全ての国会議員そして全ての関係者が真摯に受けとめて、まさに安全な社会の確立に全力で立ち向かうことが、御遺族の皆様方にお応えをする唯一の道と考えます。私はこれを必ず実行していきたい、こう決意をしておるところでございます。
まず、今回の政府の対応について言及をしたいと思います。
今回、事故発生直後に、石井国土交通大臣を本部長とする軽井沢スキーバス事故対策本部が設置をされました。同日から、大臣、副大臣を含む国交省の職員の皆さんを現地に派遣する一方で、事故を起こしたバス事業者への監査の実施及び事業許可の取り消し処分の決定、また、当該旅行業者への立入検査も行い、そして、再発防止のために、抜き打ちで貸し切りバスに対し街頭監査の実施がなされていることは、私はおおむね適切な対応がとられていると評価をしているところでございます。
しかしながら、この抜き打ちの街頭監査の結果、実は、このパネル四という資料に、皆様の方にも示させていただいておりますが、これは実は大変ショッキングなというか内容でございまして、監査車両九十六両のうち何らかの法令違反を指摘された車両が、実に半数近くの四十五両だったという。
これは、この軽井沢の事故が起こってから、抜き打ちとはいえ起こってからの検査なんですね。あの事故を教訓にしっかりとした安全点検をしようというのが私は当然だと思うんですが、そうした状況の中で、九十六両のうち四十五両が法令違反を指摘されている。これは、信じたくないというか、余りに情けなく、余りにひどい結果と言わざるを得ないと私は思います。
こうした結果は、多くの貸し切りバス事業者がいかに安全運行の取り組みを軽視しているのかというあらわれであり、業界の構造的問題、これは極めて深刻だというふうに私は思っております。
次に、貸し切りバスの業界、どこが問題点かと言われていることを言及しまして、党としての改善策を改めてここで提案させていただきます。
貸し切りバスの事業者というのは、実は、二〇〇〇年のときには全国で二千八百六十四社と言われておりました。その後、事業参入規制緩和がありまして、二〇一二年には倍近い四千五百三十六社にふえております。その結果、大手事業者の七割以上で運転手が不足している状態。また、運転手のなり手が少ないことから、運転手の高齢化も実は深刻になっておりまして、六人に一人が六十歳以上。二〇一四年には健康起因の事故が全国で九十六件も発生してしまっている。同時に、運転技術の未熟さも実は問題が指摘されているところでございます。
そこで、まずやらなければいけないことは、私は、貸し切りバス業界のクリーンアップというか、洗浄化、悪質な業者に退出してもらうということをしっかりとやるべきだ、こう思っております。
法令違反を起こした、なあなあにしない。これは走る凶器みたいなものなのですから、法令違反を犯した事業者は重大な処分を科す、そして公開する。どこのバス事業者がどれだけいいかげんなのかということを利用者の皆さんに知らしめる、そうしたことによって、この業界から事業をできなくさせる。これは、国民の命を守ることであって、当然やらなければいけないことである、私はそう思っております。その原則論を確立するべきだ、私はそう思います。
そして、次に、予防安全を抜本的に改革しなければいけない。これはもう喫緊の課題だと思っております。
バスの車両点検の徹底、これは当然のことでありますが、今義務化になっておりませんが、速度の制限装置。これは、長距離トラックはリミッターというのが義務化されているんですが、大型バス、長距離バスは義務化されておりません。また、デジタルのタコグラフとかドライブレコーダー、こういったものも義務化されておりません。今回のバスには搭載されておりませんでしたので、事故の状況がなかなか分析ができない。現実の問題として直面をしております。
また、最近では、衝突被害軽減ブレーキの設置、新しい予防安全の装置もできているわけでありまして、こうしたものも大型のバスについては義務づけとしなければいけない、私たち公明党はそう提案させていただいております。
また、運転手の運転技術向上についても、今の初任運転者に対する研修制度は大変問題があると言わざるを得ません。今の制度は、過去三年以内に別の貸し切り事業者で勤務していた運転手であれば、業務経験の内容を問わずして、初任者研修なしに大型バスに乗務することができるとなっているんです。ですから、前に別の会社で、大型バスの免許は持っているけれども、実際はマイクロしか運転したことがないというような方も、新しい会社に来れば大型バスを運転することができる。
しかし、これは、せざるを得ないような状況がある。今回も、まだ解明がはっきりしませんけれども、今回の事故の運転手さんもそうした状況にあったのではないかと言われているわけでございます。こうしたことは、やはりきっちりしなければいけない、私はそう思っております。
また、運転手の皆さんの高齢化に伴って、健康管理も大変大事な問題であります。
睡眠時無呼吸症候群の最も権威のある専門家の虎の門病院の医師の成井先生という方がいらっしゃるんですが、成井先生に伺った話によれば、バス業界の運転手の皆さんに対する睡眠、健康対策というのは、トラック業界とか鉄道業界に比較して大変おくれていると率直な指摘がございました。
これは国交省だけではなかなか立ち行かないところもあると思いますので、国交省のみならず、当然観光庁、そして厚生労働省、また地域の労働局、どうか、こういったものの横の連携をとって、しっかりこの健康対策を遺漏なきようにしていただきたい、こう思うわけでございます。
そうした、いわゆるトラック事業者だけの話ではなくて、こうしたバス事業者が存在する背景としては、違法な旅行業の、下限割れ運賃を求めるたちの悪い旅行業者ですとか、ツアー催行社ですとか、ランドオペレーターという存在が私は大変大きなネックになっているというふうに考えております。
学生のスキーツアーというのは、これは昔からそうかもしれませんが、一泊三日ないし二泊四日で一万三千円から二万円という格安料金が当たり前、現実には下限割れ運賃になっていても全然不思議じゃない。しかし、この下限割れ運賃になっているかどうかというのは、実は利用者、旅行者の立場からわからないんですね。随分安いけれども、当然ルールを守られている運賃だろう、こう思ってやらざるを得ない。
まして、ツアーに参加するけれども、このツアーはどこのバス事業者を使うのかというのは、実はわからないんですね、現実は。義務化もありません。まあ、例えは違うかもしれませんが、飛行機を予約するときに、全日空に乗るのか、日本航空に乗るのか、LCCに乗るのかわからないなんという変な話はないわけで、国民の命と隣り合わせになっている話ですから、ツアーを申し込む、契約をするときには、バスの事業者がどこなのかということがはっきりわかる、そしてそのバスの事業者は下限割れ運賃をしていないということが担保される。これはやはり緩んでいるルールをしっかりと変えなければいけない、私はそう思っております。
そうしたことを実は先日、公明党として石井国土交通大臣に申し入れをいたしました。
先日のときも申し上げましたが、貸し切りのスキーツアーバスというのは、今でも毎日相当な数が運行されております。変な言い方ですけれども、この前と同じような事件が起こるリスクというのは潜在的には存在しているわけです。必死になって国土交通省も抜き打ち検査等々やっていただいているということはよくわかりますけれども、しかし、やったけれどもまた同じことが起こったでは済まされない話であって、二十二のこれから新しい人生のスタートラインに立つ青年の夢をかなえさせることができないような大変悲惨な事故というのは絶対に起こしてはいけない、私たちはそう思っておるわけでございます。
ですから、ぜひ、きょう、石井国土交通大臣、細かい答弁は結構ですから、この所掌の最高責任者として、私は、公明党の議員の魂を大いに発揮していただいて、断じて事故は起こさないという御決意をいただきたいと思います。
与えられた時間は二十分間でございますが、思いを込めまして質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
まず、私は、本年一月十五日未明、長野県軽井沢で発生をしてしまいましたスキーツアーバスの転落事故について、ちょっと順番を変えまして、質問させていただきます。
この事故によりまして、乗員二名を含む十五名が死亡、また二十六名が重軽傷と、前途ある多くの青年が犠牲となる実に痛ましい大惨事となってしまいました。改めまして、御遺族の皆様に心より哀悼の誠をささげるとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。
私は、今回の事故発生後、公明党の事故現地調査団の一員といたしまして事故現場を訪れ、そして、その足で軽井沢警察署らの関係者の皆さんと意見交換を行いました。そして、公明党として再発防止策を取りまとめまして、先日、石井国土交通大臣に申し入れをさせていただいたところでございます。
私は、今回、大きな夢と希望を抱きながらその夢を実現することなく亡くなられてしまった青年たちの無念さ、また、二十年以上にわたって手塩にかけて大事に育ててこられた最愛のお子様たちを人災ともいうべき今回の事故で突然失うことになってしまった御遺族の深い悲しみに、私自身が、やりようのない、心がふさがれる日々が続いておるところでございます。
先日、ある新聞報道で、お嬢様を亡くされた御両親様がこのようなコメントをされておりました。
一月十五日は、私たちにとっては命日となるが、報道や旅行業者の関係者の皆様においては、毎年、何らかの発信、行動をしていただければ、今回の犠牲者が皆さんの心の中に生き続け、安全に対する意識のたがが緩むことを防げる一助になるのではないか。
大変な悲しみの中で大変前向きな御発言だと、私は大変感銘をしたところでございます。
こうした大変な悲しみの中での御遺族の皆様の前向きな御発言を、私たち全ての国会議員そして全ての関係者が真摯に受けとめて、まさに安全な社会の確立に全力で立ち向かうことが、御遺族の皆様方にお応えをする唯一の道と考えます。私はこれを必ず実行していきたい、こう決意をしておるところでございます。
まず、今回の政府の対応について言及をしたいと思います。
今回、事故発生直後に、石井国土交通大臣を本部長とする軽井沢スキーバス事故対策本部が設置をされました。同日から、大臣、副大臣を含む国交省の職員の皆さんを現地に派遣する一方で、事故を起こしたバス事業者への監査の実施及び事業許可の取り消し処分の決定、また、当該旅行業者への立入検査も行い、そして、再発防止のために、抜き打ちで貸し切りバスに対し街頭監査の実施がなされていることは、私はおおむね適切な対応がとられていると評価をしているところでございます。
しかしながら、この抜き打ちの街頭監査の結果、実は、このパネル四という資料に、皆様の方にも示させていただいておりますが、これは実は大変ショッキングなというか内容でございまして、監査車両九十六両のうち何らかの法令違反を指摘された車両が、実に半数近くの四十五両だったという。
これは、この軽井沢の事故が起こってから、抜き打ちとはいえ起こってからの検査なんですね。あの事故を教訓にしっかりとした安全点検をしようというのが私は当然だと思うんですが、そうした状況の中で、九十六両のうち四十五両が法令違反を指摘されている。これは、信じたくないというか、余りに情けなく、余りにひどい結果と言わざるを得ないと私は思います。
こうした結果は、多くの貸し切りバス事業者がいかに安全運行の取り組みを軽視しているのかというあらわれであり、業界の構造的問題、これは極めて深刻だというふうに私は思っております。
次に、貸し切りバスの業界、どこが問題点かと言われていることを言及しまして、党としての改善策を改めてここで提案させていただきます。
貸し切りバスの事業者というのは、実は、二〇〇〇年のときには全国で二千八百六十四社と言われておりました。その後、事業参入規制緩和がありまして、二〇一二年には倍近い四千五百三十六社にふえております。その結果、大手事業者の七割以上で運転手が不足している状態。また、運転手のなり手が少ないことから、運転手の高齢化も実は深刻になっておりまして、六人に一人が六十歳以上。二〇一四年には健康起因の事故が全国で九十六件も発生してしまっている。同時に、運転技術の未熟さも実は問題が指摘されているところでございます。
そこで、まずやらなければいけないことは、私は、貸し切りバス業界のクリーンアップというか、洗浄化、悪質な業者に退出してもらうということをしっかりとやるべきだ、こう思っております。
法令違反を起こした、なあなあにしない。これは走る凶器みたいなものなのですから、法令違反を犯した事業者は重大な処分を科す、そして公開する。どこのバス事業者がどれだけいいかげんなのかということを利用者の皆さんに知らしめる、そうしたことによって、この業界から事業をできなくさせる。これは、国民の命を守ることであって、当然やらなければいけないことである、私はそう思っております。その原則論を確立するべきだ、私はそう思います。
そして、次に、予防安全を抜本的に改革しなければいけない。これはもう喫緊の課題だと思っております。
バスの車両点検の徹底、これは当然のことでありますが、今義務化になっておりませんが、速度の制限装置。これは、長距離トラックはリミッターというのが義務化されているんですが、大型バス、長距離バスは義務化されておりません。また、デジタルのタコグラフとかドライブレコーダー、こういったものも義務化されておりません。今回のバスには搭載されておりませんでしたので、事故の状況がなかなか分析ができない。現実の問題として直面をしております。
また、最近では、衝突被害軽減ブレーキの設置、新しい予防安全の装置もできているわけでありまして、こうしたものも大型のバスについては義務づけとしなければいけない、私たち公明党はそう提案させていただいております。
また、運転手の運転技術向上についても、今の初任運転者に対する研修制度は大変問題があると言わざるを得ません。今の制度は、過去三年以内に別の貸し切り事業者で勤務していた運転手であれば、業務経験の内容を問わずして、初任者研修なしに大型バスに乗務することができるとなっているんです。ですから、前に別の会社で、大型バスの免許は持っているけれども、実際はマイクロしか運転したことがないというような方も、新しい会社に来れば大型バスを運転することができる。
しかし、これは、せざるを得ないような状況がある。今回も、まだ解明がはっきりしませんけれども、今回の事故の運転手さんもそうした状況にあったのではないかと言われているわけでございます。こうしたことは、やはりきっちりしなければいけない、私はそう思っております。
また、運転手の皆さんの高齢化に伴って、健康管理も大変大事な問題であります。
睡眠時無呼吸症候群の最も権威のある専門家の虎の門病院の医師の成井先生という方がいらっしゃるんですが、成井先生に伺った話によれば、バス業界の運転手の皆さんに対する睡眠、健康対策というのは、トラック業界とか鉄道業界に比較して大変おくれていると率直な指摘がございました。
これは国交省だけではなかなか立ち行かないところもあると思いますので、国交省のみならず、当然観光庁、そして厚生労働省、また地域の労働局、どうか、こういったものの横の連携をとって、しっかりこの健康対策を遺漏なきようにしていただきたい、こう思うわけでございます。
そうした、いわゆるトラック事業者だけの話ではなくて、こうしたバス事業者が存在する背景としては、違法な旅行業の、下限割れ運賃を求めるたちの悪い旅行業者ですとか、ツアー催行社ですとか、ランドオペレーターという存在が私は大変大きなネックになっているというふうに考えております。
学生のスキーツアーというのは、これは昔からそうかもしれませんが、一泊三日ないし二泊四日で一万三千円から二万円という格安料金が当たり前、現実には下限割れ運賃になっていても全然不思議じゃない。しかし、この下限割れ運賃になっているかどうかというのは、実は利用者、旅行者の立場からわからないんですね。随分安いけれども、当然ルールを守られている運賃だろう、こう思ってやらざるを得ない。
まして、ツアーに参加するけれども、このツアーはどこのバス事業者を使うのかというのは、実はわからないんですね、現実は。義務化もありません。まあ、例えは違うかもしれませんが、飛行機を予約するときに、全日空に乗るのか、日本航空に乗るのか、LCCに乗るのかわからないなんという変な話はないわけで、国民の命と隣り合わせになっている話ですから、ツアーを申し込む、契約をするときには、バスの事業者がどこなのかということがはっきりわかる、そしてそのバスの事業者は下限割れ運賃をしていないということが担保される。これはやはり緩んでいるルールをしっかりと変えなければいけない、私はそう思っております。
そうしたことを実は先日、公明党として石井国土交通大臣に申し入れをいたしました。
先日のときも申し上げましたが、貸し切りのスキーツアーバスというのは、今でも毎日相当な数が運行されております。変な言い方ですけれども、この前と同じような事件が起こるリスクというのは潜在的には存在しているわけです。必死になって国土交通省も抜き打ち検査等々やっていただいているということはよくわかりますけれども、しかし、やったけれどもまた同じことが起こったでは済まされない話であって、二十二のこれから新しい人生のスタートラインに立つ青年の夢をかなえさせることができないような大変悲惨な事故というのは絶対に起こしてはいけない、私たちはそう思っておるわけでございます。
ですから、ぜひ、きょう、石井国土交通大臣、細かい答弁は結構ですから、この所掌の最高責任者として、私は、公明党の議員の魂を大いに発揮していただいて、断じて事故は起こさないという御決意をいただきたいと思います。
石井国務大臣 一月十五日の軽井沢スキーバス事故を受けまして、国土交通省といたしましては、一月二十一日に新宿において出発前の貸し切りバスに対して行った街頭監査を皮切りに、二月一日までに全国十七カ所で街頭監査を実施しております。
監査の結果、九十六台中四十五台に運行指示書の記載不備等の違反が見つかりました。軽微な違反とはいいながら、まことに遺憾でありまして、直ちに是正を指示して改善をさせたところであります。今後、さらに三月中旬にかけて全国で監査を行い、違反が確認された事業者には法令遵守の徹底を強く求めてまいります。
貸し切りバス事業者にこのような悲惨な事故を二度と起こさせないよう、今般の事故の原因究明を進めるとともに、貸し切りバスの抜本的な安全対策を検討し、実施してまいりたいと存じます。
安全対策について、速やかに、実施可能な施策については直ちに実施をしてまいります。
具体的には、街頭監査を踏まえまして、チェックシートを活用した運行前の法令遵守確認の徹底、さらに、運転者への安全運転教育の徹底、シートベルトの着用徹底については、本日中に貸し切りバス事業者に対し通知を行い、早速に実行に移すこととしております。
また、貸し切りバス事業に係る事故の防止策につきましては、今、赤羽委員から御提言いただいた内容を含めまして、有識者による軽井沢スキーバス事故対策検討委員会の中で徹底的に議論してまいりたいと存じます。
この議論を踏まえまして、今年度末をめどに中間整理を行い、実施可能な施策については直ちに実施するとともに、本年末までには総合的な対策を取りまとめ、このような悲惨な事故が二度と起こらないように、しっかりとした再発防止策を講じてまいりたいと存じます。
監査の結果、九十六台中四十五台に運行指示書の記載不備等の違反が見つかりました。軽微な違反とはいいながら、まことに遺憾でありまして、直ちに是正を指示して改善をさせたところであります。今後、さらに三月中旬にかけて全国で監査を行い、違反が確認された事業者には法令遵守の徹底を強く求めてまいります。
貸し切りバス事業者にこのような悲惨な事故を二度と起こさせないよう、今般の事故の原因究明を進めるとともに、貸し切りバスの抜本的な安全対策を検討し、実施してまいりたいと存じます。
安全対策について、速やかに、実施可能な施策については直ちに実施をしてまいります。
具体的には、街頭監査を踏まえまして、チェックシートを活用した運行前の法令遵守確認の徹底、さらに、運転者への安全運転教育の徹底、シートベルトの着用徹底については、本日中に貸し切りバス事業者に対し通知を行い、早速に実行に移すこととしております。
また、貸し切りバス事業に係る事故の防止策につきましては、今、赤羽委員から御提言いただいた内容を含めまして、有識者による軽井沢スキーバス事故対策検討委員会の中で徹底的に議論してまいりたいと存じます。
この議論を踏まえまして、今年度末をめどに中間整理を行い、実施可能な施策については直ちに実施するとともに、本年末までには総合的な対策を取りまとめ、このような悲惨な事故が二度と起こらないように、しっかりとした再発防止策を講じてまいりたいと存じます。
赤羽委員 気迫のこもった御答弁、ありがとうございます。
すぐやらなければいけないこと、また中長期的に、根本的に解決しなければいけないこと、しっかり整理しながら、徹底的にやっていただきたい。たちの悪い事業者は必ずいると思いますので、そこはもう参入させない、退場させるということもぜひ重ねてお願いしたいと思います。
次に、話題は全くかわりますけれども、消費税の税率引き上げに伴う軽減税率制度の導入について、幾つか確認をさせていただきたいと思います。
今回、通常国会開会後、補正予算の委員会審議の中で、一部の野党の皆さんから、軽減税率について種々御意見がございました。正しく御理解をしていただいていないのではないかなと思うようなところも何点かありましたので……(発言する者あり)よく聞いてから失礼かどうか判断していただきたいと思いますが。
そもそも論として、一つ目からいきたいんですが、まず、平成二十四年の六月、民主党政権時代に、社会保障と税の一体改革、何とかしなければいけないということで、民主党と、当時野党でありました自民党と、私ども公明党の三党が、社会保障と税の一体改革に関する三党合意がなされた。そして、その合意に基づいて税制の根本改革法が成立をした、そういう流れだったと、私は当時現職じゃありませんでしたので、確認をさせていただきました。そういう流れだったというふうに承知をしております。
三党合意の中にもありますが、その法律の中で、消費税率を一〇%に引き上げる際には、やはり低所得者の皆さんに対する配慮をする観点から対策が必要だ、その対策として、一つは総合合算制度、また二つ目は給付つき税額控除、そして三つ目は複数税率、いわゆる軽減税率、この三つの手段のいずれかを導入することが法律で明記されている。ここに書いてあるとおりなんです。
その三党合意に基づいてなされた税制抜本改革法にのっとって、今回は、自公の与党の中で、さまざまな議論の中で、現実的に、複数税率たる軽減税率の導入をすることを決定したわけでございます。
この決定は、実は、現実に決定したのは自民党と公明党かもしれませんが、もともとといえば、民主党政権時代に、民主党と公明党と自民党の三党が、何らかの対策をとらなければいけない、その三つのうちのどれでもいいと。だから、私は、発言をかえれば、いずれかの制度が導入されたとしても、とやかく批判することは筋違いだ、こう思います。
先日の補正予算の採決の本会議で、民主党を代表する反対討論において、「軽減税率は世紀の愚策、亡国の政策」という信じられない発言がございました。しかし、これは、民主党も入れた三党合意の中で、一つの手段として、選択肢としてみずから書き込んだ、それに対してそうした暴論を吐くというのは、私は、三党合意の精神を踏みにじる大変失礼な暴言だということを指摘しておきたい、こう思います。
もう一つは、今回、食料品と定期購読する新聞、一〇%から二%引いて八%、これを軽減ではなくて据え置きだという御批判もされている方たちもいらっしゃいます。
しかし、これはそもそも、今回の、今申し上げた経緯の中で、消費税の税率を一〇%にする、しかし、その中で、本当にそのままでいいのだろうかと。先ほど申し上げました、総合合算制度にするべきなのか、給付つき税額控除にするべきなのか、軽減税率を採用するべきなのか、さまざまな議論の中で、結果として軽減税率が採用され、そして、いろいろな議論がありましたけれども、加工品も含んだ食料品全般、外食と酒類を除く、そして定期購読の新聞を八%にするということを決めたわけで、その批判にあえて反論する必要もないかもしれませんけれども、これは間違いなく据え置きではなくて軽減税率だということを申し上げておきたい、こう思うわけでございます。
あと、限られた時間でありますけれども、先日の予算委員会で、他の党の皆さんから、専門家の大半は軽減税率に反対しているという質問がございました。麻生財務大臣から反論がございました。
反論がありましたので、私があえて申し上げなくてもいいかもしれませんが、お手元に配付してある配付資料一、ここには、政府の、かつて地方財政審議会の会長を歴任された、もう大変財政学では有名な神野直彦東京大名誉教授は、消費税が高くなるにつれて課税の公平性をどう確保するかが大きな課題となる、そういう観点から、消費税一〇%への引き上げに合わせ、生きていくのに欠かせない飲食料品に軽減税率を適用すると決めたのは妥当だと思うということを言われております。その下には、国際経済論の郭洋春立教大学教授も、世界各国で軽減税率が受け入れられている理由としてということで書かれております。
また、日本経済新聞社の一月二十六日付の「経済教室」には、橘木ジョンズ・ホプキンス大学の博士も、逆進性緩和に一定の効果があると、しっかりとした論文を載せられております。これも資料として配付をしております。
同時に、これは同僚の濱村議員が先日の委員会でも紹介しましたが、OECD加盟三十四カ国中、消費税を採用している三十四カ国で複数税率を採用していないのは我が国とチリだけだということも御紹介いたしました。
そして、食料品の軽減税率はどうなっているかというと、イギリスでは、表にありますように、ゼロ%、ドイツ、フランス、イタリアは、押しなべて、ここに書いてあるように、標準税率の半分もしくは三分の一となっております。
あえて申し上げれば、給付つき税額控除を採用しているのは、世界じゅうで今カナダだけと承知をしております。
こうしたことでありますので、ぜひ、こうしたこともしっかりとやっていきたい。
ですから、この税制改正については、大変大きな制度改革でありますので、しっかりと前に進めていかなければいけないと思います。
この点について、簡単に総理の御所見をいただいて、時間が来ましたので終わりにさせていただきます。
すぐやらなければいけないこと、また中長期的に、根本的に解決しなければいけないこと、しっかり整理しながら、徹底的にやっていただきたい。たちの悪い事業者は必ずいると思いますので、そこはもう参入させない、退場させるということもぜひ重ねてお願いしたいと思います。
次に、話題は全くかわりますけれども、消費税の税率引き上げに伴う軽減税率制度の導入について、幾つか確認をさせていただきたいと思います。
今回、通常国会開会後、補正予算の委員会審議の中で、一部の野党の皆さんから、軽減税率について種々御意見がございました。正しく御理解をしていただいていないのではないかなと思うようなところも何点かありましたので……(発言する者あり)よく聞いてから失礼かどうか判断していただきたいと思いますが。
そもそも論として、一つ目からいきたいんですが、まず、平成二十四年の六月、民主党政権時代に、社会保障と税の一体改革、何とかしなければいけないということで、民主党と、当時野党でありました自民党と、私ども公明党の三党が、社会保障と税の一体改革に関する三党合意がなされた。そして、その合意に基づいて税制の根本改革法が成立をした、そういう流れだったと、私は当時現職じゃありませんでしたので、確認をさせていただきました。そういう流れだったというふうに承知をしております。
三党合意の中にもありますが、その法律の中で、消費税率を一〇%に引き上げる際には、やはり低所得者の皆さんに対する配慮をする観点から対策が必要だ、その対策として、一つは総合合算制度、また二つ目は給付つき税額控除、そして三つ目は複数税率、いわゆる軽減税率、この三つの手段のいずれかを導入することが法律で明記されている。ここに書いてあるとおりなんです。
その三党合意に基づいてなされた税制抜本改革法にのっとって、今回は、自公の与党の中で、さまざまな議論の中で、現実的に、複数税率たる軽減税率の導入をすることを決定したわけでございます。
この決定は、実は、現実に決定したのは自民党と公明党かもしれませんが、もともとといえば、民主党政権時代に、民主党と公明党と自民党の三党が、何らかの対策をとらなければいけない、その三つのうちのどれでもいいと。だから、私は、発言をかえれば、いずれかの制度が導入されたとしても、とやかく批判することは筋違いだ、こう思います。
先日の補正予算の採決の本会議で、民主党を代表する反対討論において、「軽減税率は世紀の愚策、亡国の政策」という信じられない発言がございました。しかし、これは、民主党も入れた三党合意の中で、一つの手段として、選択肢としてみずから書き込んだ、それに対してそうした暴論を吐くというのは、私は、三党合意の精神を踏みにじる大変失礼な暴言だということを指摘しておきたい、こう思います。
もう一つは、今回、食料品と定期購読する新聞、一〇%から二%引いて八%、これを軽減ではなくて据え置きだという御批判もされている方たちもいらっしゃいます。
しかし、これはそもそも、今回の、今申し上げた経緯の中で、消費税の税率を一〇%にする、しかし、その中で、本当にそのままでいいのだろうかと。先ほど申し上げました、総合合算制度にするべきなのか、給付つき税額控除にするべきなのか、軽減税率を採用するべきなのか、さまざまな議論の中で、結果として軽減税率が採用され、そして、いろいろな議論がありましたけれども、加工品も含んだ食料品全般、外食と酒類を除く、そして定期購読の新聞を八%にするということを決めたわけで、その批判にあえて反論する必要もないかもしれませんけれども、これは間違いなく据え置きではなくて軽減税率だということを申し上げておきたい、こう思うわけでございます。
あと、限られた時間でありますけれども、先日の予算委員会で、他の党の皆さんから、専門家の大半は軽減税率に反対しているという質問がございました。麻生財務大臣から反論がございました。
反論がありましたので、私があえて申し上げなくてもいいかもしれませんが、お手元に配付してある配付資料一、ここには、政府の、かつて地方財政審議会の会長を歴任された、もう大変財政学では有名な神野直彦東京大名誉教授は、消費税が高くなるにつれて課税の公平性をどう確保するかが大きな課題となる、そういう観点から、消費税一〇%への引き上げに合わせ、生きていくのに欠かせない飲食料品に軽減税率を適用すると決めたのは妥当だと思うということを言われております。その下には、国際経済論の郭洋春立教大学教授も、世界各国で軽減税率が受け入れられている理由としてということで書かれております。
また、日本経済新聞社の一月二十六日付の「経済教室」には、橘木ジョンズ・ホプキンス大学の博士も、逆進性緩和に一定の効果があると、しっかりとした論文を載せられております。これも資料として配付をしております。
同時に、これは同僚の濱村議員が先日の委員会でも紹介しましたが、OECD加盟三十四カ国中、消費税を採用している三十四カ国で複数税率を採用していないのは我が国とチリだけだということも御紹介いたしました。
そして、食料品の軽減税率はどうなっているかというと、イギリスでは、表にありますように、ゼロ%、ドイツ、フランス、イタリアは、押しなべて、ここに書いてあるように、標準税率の半分もしくは三分の一となっております。
あえて申し上げれば、給付つき税額控除を採用しているのは、世界じゅうで今カナダだけと承知をしております。
こうしたことでありますので、ぜひ、こうしたこともしっかりとやっていきたい。
ですから、この税制改正については、大変大きな制度改革でありますので、しっかりと前に進めていかなければいけないと思います。
この点について、簡単に総理の御所見をいただいて、時間が来ましたので終わりにさせていただきます。
安倍内閣総理大臣 ただいま委員が御指摘になったように、軽減税率については、食料品ぐらいは軽減税率をやってもらいたいという声が、事実、多くあるわけであります。そこで、我々は、国民的な納得を得るために、そして、同時にまた、消費への影響を緩和する上においては、軽減税率の導入が正しい道であろう、こう判断をしたところでございます。